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熟練職人の技

職人は腕が勝負です。熟練した技と、こだわりが職人の腕に優劣をつけます。 1年くらいの見習いとその道30年のベテランでは、腕の差は歴然です。長くやってるから、うまいと言うわけではありませんがある程度すると腕の良し悪しは出てくるものです。

そんな宝石職人の技とこだわりを、ご紹介します。ジュエリーは、高い買い物ですから、少しは知っていても損は無いと思います。

爪留め

上の写真は、ダイアモンドの留め技
縦の爪がしっかりと石をおさえています。横の石座が石の真ん中を固定し石の下の部分をカバーします。2段にする事によって光を多く取り入れながら、かつ石がちょっとでもずれないようにしっかり固定できます

上の写真は、脇石のダイアモンド
を留めているものです。中石に比べて石座を少し傾けます。そしてダイアを留めている爪を下からなだらかな曲線で接合し石座が服などに引っかからないようにしています。デザイン的にも目立たずさりげなく 石を留めることができます
彫り留め

石留めは、いろいろな種類がありますが中でも熟練を要するものの1つが

         彫り留め

です。地金を彫り、そこから爪をおこして留めます。難しい技術で、きれいに留めるには10年かかるといわれています

左の写真
2本の溝のような
クボミの間の部分
ダイアモンドが
4石留まっています
レールのような切込み
があり、その間に丸い爪が
ダイアモンドをしっかりと
留めています

爪の形や大きさが
とてもバランスよく
レールのような切込み
部分も、きれいな
直線を描いています

技術がないと、爪がやたら大きかったり、形がバラバラだったり
レールのような切込み部分が、ヨレヨレだったりします。彫って爪をおこすわけですから、やり直しはできません。一発勝負です。熟練とセンスが問われる技術なのです。

ミル打ち

ミル打ちと言って、細かい球のような
連なりを縁取りのように施す細工があります

アンティークの宝飾品によく見られる
加工技術です
同じ形、同じ大きさの球のような加工を
いくつもいくつも丁寧に施していきます

ミル打ちを施すと、縁取り部分がキラキラ輝いてまるで、ダイアモンドが敷き詰められているような輝きを放ちます。古くなって輝きがなくなっても、奥行きのある立体感となんともいえない味が出て魅力的です。アンティークジュエリーが、魅力的なのには、ミル打ちが一役買っているかもしないですね
裏の仕上げ

ジュエリーはよく裏をみろ といわれます裏側にこそ、仕事の良し悪しが出ると言うのです

左の写真はその良い例。裏もきっちり磨いてカーブもつけています指が直に当たる部分ですから滑らかに、指のカーブにも合わせています

この写真は、裏抜きの写真。抜くと言うと、手抜きのようですがそうではありません。デザイン上、リングが重たくなりすぎないように、空間をつくります指に当たる部分は、厚みをつけて指あたりを良くする気配りも忘れていません

こちらの写真もうまく抜いています。裏から見ても、中石がきれいに石留めされているのがわかります。石のまわりのふちが、きれいな円になっているのが見えると思います。脇石もきれいに留まっています

ライン

デザインって大事ですよね。一生懸命、デザイナーさんが考えて描いたデザイン画もしくは、お客様が一生懸命考えたデザイン。でも、それを3次元に表現して造り上げるのは職人です。いくら良いデザインでも、平面状の2次元の 絵を立体化する腕がないと台無しなんです。

ラインと言うかカーブと言うか、曲線の表現が難しいのです。デザインの通りに造れる腕がないといけないのはもちろんですが逆に、デザインの通りに造っても、バランスが悪い場合もあります。こんな時は、職人の長年の経験でデザインと違うバランスで造る、そんなセンスと器量が必要になってきます。

デザインは、2次元ですから3次元にあらわすと、バランスが崩れるときも、よくあるのです。

このリングは、中石をきれいなラインで包み込むようにデザインされています。奥行きをうまく使って、奥を細くすることで、よりきれいなラインに見せています
このリングは、石留めとは関係ない部分も地金だけでデザインされています。ただ曲げるのではなく、地金の厚みを使い表面の傾斜を巧みに変化させて曲線の内側を重く、外側を軽く見せてなだらかなラインを造り上げています
このリングは、一見するとなんてことはない曲線ですが、上から左下に向かって次第に傾斜をきつくしてきれいなラインを形成しています。ラインもみだれがありません
パーツに分ける

デザインによっては、いくつかのパーツに分けて造る場合もあります。石座だけを造り、腕の部分は別にしたりバチカン部分(ペンダントのチェーンをつるす部分)と本体を別に造ったり、たくさんの石座があって、それぞれを最後に組み立てたりなど様々です。

しかし、ちょっとした気配りで、デザイン上にはないパーツを造ることもあります。実際に、お客様がジュエリーを身に着けたときの事を考えるのです。

この写真は、ペンダントです
バチカン部分と本体が別パーツになっているのが見えるでしょうか

デザイン上は、一体型でした。しかし、中石の位置とバチカンの厚みを考えるとペンダントをしたときに
本体が浮いてしまう事があると職人は考えたのです

人の体は、平らではないので平らでなくてもぴったり納まるようにデザイン上、長さのほぼ三分の一の部分 が少し曲がるように別パーツにしたのです

おまけ 2段処理

これは、私が職人を困らせた究極の技です。やり直しが何度もあったんですが、中でも2つの石を段違いで留めるという難題をうまくこなしてくれました。

2種類の色石を使うのも、珍しいことでしたがそれを、上下で重ねるように留めるなんて 今まで見たことがなかったのです。重ねると、タガネが入らないので、留められないからです。

見てください。赤い石の上にプラチナが覆いかぶさって、重なっているでしょう。フクリン留めといって、丸くきれいに赤い石が石留めされていますがこれは、上からプラチナをたたいて丸く留めていくのです。隙間がないので、たたけない。そこをうまく克服してくれました。

当社は加工技術にもこだわっています

いかがでしたか。少しだけ、職人のこだわりと熟練の技がご理解いただけたのではないでしょうか。ご紹介した写真のジュエリーは全て当社でご注文を受けて製作した作品です。職人たちも、銀座の数々の一流高級宝飾店の仕事をこなしている熟練ばかりです。本物のジュエリーにこだわる当社では、石だけではなく、加工技術にもこだわってオリジナルジュエリーを製作しています。私たちは、本当の美しいジュエリーをみなさまにお届けしたいのです。



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